ディズニー映画「アナと雪の女王」の歌で日本と英語圏の文化的相違がわかる




本場アメリカでは昨年、そして日本では今年公開された”Frozen”(「アナと雪の女王」)。日本でも記録的なヒットとなりました。
この映画の最大の見どころの一つはやはり作中に登場する「歌」でしょう。あの素晴らしい歌の数々に惚れて劇場に足を運んだ人も多いと思います。私もその一人ですが、あれらの歌の英語版と日本語版を聴き比べてみると、日米(あるいは日本と英語圏)の文化の相違が見えてきます

Let It Goからみる日米文化の相違

この映画の主題歌であり最も重要な歌である”Let It Go”で考えてみましょう。ネット上でこの歌の感想などを見てみると、「日本語版は前向きな歌詞だけど、英語版はやけっぱちの歌」とか、「日本語版はひたすら前向きだが、英語版は前向きな姿勢と同時に悲哀も込められていて深い」といったものがありました。日本語版と英語版を聴き比べた人の中にはこのような差異に気づいている人もいるようです。

 もう少し掘り下げて考えてみます。例えば日本語版では「戸惑い、傷つき、誰にも打ち明けずに悩んでた」ことをやめて、「ありのままの姿見せるのよ」と言っています。

それに対して英語版では「自分の秘密を悟られてはいけない。隠さなければ」と歌った後、「でも、もうみんなに知られてしまった」と言い、「それでもかまわない。もうこれ以上隠せない」と歌われている。

これを「やけっぱち」と受け取る日本人もいたのだと思います。しかし、本場のアメリカ人や他の英語圏の人々の目には、これは「正当な自己主張」と映ったのではないでしょうか。よく知られているとおり、アメリカではしっかり自己主張をすることが奨励されるという文化的背景があるからです。

日本語版にはこういう(日本人の感覚からすれば)「やけっぱちさ」が歌詞に表れていない。「誰にも打ち明けずに悩んでた」ことを「やめよう」ならば日本人にもすんなり受け入れられるだろうと、日本語訳者は考えたのかもしれません。

 このような視点で歌を聴いてみると、日本とアメリカの文化的背景の違いが歌詞にも反映されていることがはっきりと見えてきて、とても面白く感じます。

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